ニュージーと、親方と、ときどきダンナ。

家族3人。ニュージーランドでの初海外ライフ。

弟子誕生おめでとう!!その4~エピ注入!運命の2時間。

こんばんは。

 

 

 

 

 

 

日本本州の梅雨明けはまだだと聞きました。

日照時間も少なく、ぐずついた天気が続いていて、コロナとダブルパンチの憂鬱なお天気だと。

 

 

ニュージーも冬らしい荒れ荒れお天気。

今日も横殴りの雨に荒れ狂う強風。

ただしお空はピカーン…

といったように…とにかく荒れております。

 

 

 

 

 

 

さぁ、晴れたり降ったり曇ったり忙しいニュージーの冬の天気のように

わたしの出産も(わたし的に)忙しく、そして盛沢山でした。

 

 

 

さぁ、なかなか進まない子宮口の開き。

体力限界のわたしに

アラビア系産科医は様々なリスクを考え帝王切開への切り替えを進めてきました。

 

 

 

たぶん、このお医者様は

純粋に、母体にリスクがあるから、患者(わたし)のことを思って切ろうと言ってくれているのだと思った(たぶんいい人)。

 

 

 

ただしお腹の弟子の心拍はハッピー。

切りたくないミッドワイフ。

その熱い思いに動かされ、再び下で産む熱意を少し取り戻したわたし。

 

 

エピ(硬膜外麻酔)を使ってとにかく体力を回復し、リラックスしながら良い陣痛を待つ作戦で、アラビア系産科医を再説得。

 

エピ作戦に与えられた時間は約2時間。

それでも子宮口が全開にならなければ、帝王切開へ切り替えることになった。

 

 

 

 

 

帝王切開へすぐに移行できるよう

様々な処理や準備が施され

麻酔医を待つこと約30分。

 

 

 

 

ガラガラとドアが開き、病室に麻酔医がやってきた。

 

 

 

 

「絶対に、絶対に動かないでください。」

 

 

 

 

日本だと横になって背中に注射した覚えがあるが、ニュージーはベッドに背中を丸めて腰かけて行われます。

 

まずは背中に局所麻酔を打つ。

チクっとした痛みがあったが、正直これくらい余裕。

この陣痛が和らぐなら、もう注射の1本や2本…

 

 

 

と思っていたら

 

 

 

 

 

ビリビリビリビリ!!!!

 

 

 

 

 

突如激しい痛みと電流のような感覚が左半身を駆け巡り、体がビクリと動いてしまった。

 

 

 

 

「Don't move!!!」

 

 

 

 

どうやら局所麻酔を打ったところに、エピを入れるための直径1ミリほどの管を通した際の痛みらしい。

思わずダンナの手をぎゅっと握る。

動かないようミッドワイフも肩をがしっとつかんでくれた。

 

 

 

電流のような痛みが、左半身から徐々に中心に移り、すっと消えていった。

 

 

 

エピが徐々にききはじめてきた。

 

 

 

 

そこから尿管を入れ

破水したところから感染しないよう抗生剤を入れ

さらには陣痛を促すための陣痛促進剤も点滴しはじめた。

 

 

 

背中からエピ。

おまたから尿管。

腕から抗生剤&陣痛促進剤。

 

 

 

 

南半球で管パーティーや~~。

 

 

 

 

と、もうろうとするなか、彦摩呂風にそんなことを思う。

 

 

 

 

 

時刻は正午。

破水から約21時間。

 

 

 

 

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脚の間に「ピーナッツボール」とミッドワイフが呼ぶ、バランスボールのようなものをはさまれ、横になる。

 

 

 

帝王切開へ切り替えることも視野に

食べ物も水分も禁止なため、お腹はグーグー。喉はカラカラ。

 

 

 

それでも痛みが和らぎ、横になれる幸せを感じていたわたし。

意識も遠くなり、少し眠ることもできた。

 

 

 

しかし、エピを入れて30分くらいたったとき。

 

 

 

 

 

メリメリメリメリ…

 

 

 

 

 

あれ…

 

 

 

 

痛いよ?

 

 

 

 

 

エピ効いてる?!

 

 

 

 

エピ前の痛みよりはそりゃぁ痛くないけど

陣痛の波が来ているとはっきり感じられる痛みが体を襲った。

 

 

もう、なんていうか

とにかく弟子が頭を出そうと頑張っている感じ!

 

 

 

きゅーっと痛くなるときに

弟子が下りてくるこの感じ。

 

 

 

 

そうか…弟子もがんばってるんだ。

 

 

 

 

はっきりと、弟子の存在を感じることができた。

 

 

 

エピを使っても痛みを少し感じることができたため、とにかく痛みが来た時に、寝ながら息を思いっきり吐いた。

とにかく吐いた。

「出ておいで、出ておいで。」と唱えながら吐いた。

 

 

 

そして2時間後。

 

 

 

 

「もうすぐ先生来ますね…。」

 

 

 

 

アラビア系産科医がそろそろやってくる時間となった。

 

 

 

「よし、じゃぁちょっと様子を見てみましょうか。」

 

 

 

午後1時45分頃。

ミッドワイフが子宮口を確認しようと、わたしの服をめくる。

 

 

 

ミッドワイフの手が止まる。

 

 

 

 

 

 

 

「すみません。先に泣いてもいいですか?」

 

 

 

 

 

え?なんて?

 

 

 

 

 

「赤ちゃん、もう見えてます!」

 

 

 

 

 

えーーーー!!!!

 

 

 

 

 

エピでリラックスして体力回復できたことに加え、少し痛みを感じることができたことにより呼吸を止めなかったことも良かったのか、弟子の頭はすぐそこに!

 

 

 

あとはいきむだけ!

 

 

 

そう、妊婦にとって最大の山場であり、また最高の瞬間でもあるいきみタイム!

 

 

 

 

陣痛の波がきたときに、思いっきりいきむ。

とにかくいきむ。

ニュージーのママ友に聞いた「いきみのポイント」をこのとき鮮明に思い出し、実践。

 

 

そして、3回目の陣痛の波で…

 

 

 

 

 

 

 

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待ってました―――――――(涙)

弟子~~~~!

 

 

 

 

 

 

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午後2時。

ようやく出てきてくれました。

この世に誕生しました。弟子です。

 

 

 

破水から約23時間。

辛かったすべてを吹き飛ばしてくれる、そんな瞬間を無事迎えることができました。

 

 

 

ダンナもミッドワイフも大喜び。

 

 

 

 

出産の感動や、これからはじまる約2時間のスピード退院についてはまた次回!

 

まだまだひっぱる~。

おやすみなさい。